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【R4.7.4神戸新聞記事】夏の夜の宴会なまめかしく? 小野の大池から消えた名物の「納涼床」 酷暑に想像すると…

2022年07月04日

 兵庫県小野市中心部にあるため池「大池」に、かつて池の上に浮かぶような形で造られた「納涼床」があった。
 名称は「小野翠光園(すいこうえん)」。池の上に座敷を設け、橋を渡って行ける仕組みになっており、夏になると多くの市民が涼みに訪れた。
 提灯(ちょうちん)がともる中、夏のひとときを楽しんだといい、浄土寺などと並ぶ小野の観光名所の一つとして知られていた。
 県のサイト「ひょうごため池保全県民運動」によると、大池は江戸時代に造成された。改修を繰り返しながら300年以上維持され、農業・生活用水を周囲の集落に提供している。  
 翠光園がいつ、どのような経緯で建設されたのかは不明。だが、1915(大正4)年に出版された「播州鉄道沿線百景」に記述が残る。播磨地域の鉄道沿線にある観光地を紹介した冊子で、国宝浄土寺(同市浄谷町)などとともに翠光園が紹介されている。  
 同書は、にぎわいを見せる夏の大池と翠光園の様子をこう描写する。  
 盛夏の候、あるいは船を浮かべ、あるいは池畔の旗亭(きてい)に涼をいれる者多く、舟中の絃歌(げんか)、楼上の嬌声(きょうせい)に和してそぞろに水郷の美を偲(しの)ばしめる。  
 このほか、戦前の絵はがきでも市内の名所として翠光園が登場する。立派な屋根付きの施設には提灯がぶら下がっており、人びとが水上の景色を楽しんでいる様子が映っている。小野では名の知られた観光スポットだったようだ。  
 翠光園が姿を消した時期も不明だ。記録によると、43(昭和18)~64(同39)年、ため池の補強工事が断続的に行われていることから、この期間のいずれかで閉鎖されたとみられる。  
 かつて多くの人が訪れた施設の名残はなく、今の大池は一日中静寂に包まれる。猛暑が続く中、池の上で涼しげな宴会を楽しむ人びとの姿を想像すると、少しうらやましい。

神戸新聞NEXT →
https://www.kobe-np.co.jp/news/hokuban/202207/0015439731.shtml

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https://news.yahoo.co.jp/articles/cd462e01c99176f1e709648f84bdbd2900c6f4f6?fbclid=IwAR3SiFErfWso4AmiHjkaWdkf7gEIsAYZnATXrj_9EUEwnYK-9m3FoF8pnHM

当ホームページ 小野大池について
https://www.hyogo-tameike.com/introduction/2565/