ため池管理者のみなさまへ

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【情報】徳島ため池管理支援センター設立

2022年04月19日

 ため池保全に関する兵庫県の先進的な取組が広がり、この度、徳島県に「徳島ため池管理支援センター」が設立されました。
 ※ 徳島ため池管理支援センターの開所式は4月12日に徳島市内で行われました。

 豪雨や地震などによる農業用ため池の決壊を防ごうと、県は適正な管理ができるよう技術的な指導を担う「徳島ため池管理支援センター」を設置した。農業従事者の減少や高齢化で、ため池の維持管理が難しくなる中、センターの専門家が管理状況を巡回して確認するなどして支援にあたっていく。(平井宏一郎)

 2018年7月の西日本豪雨では、広島や愛媛、大阪など6府県で計32か所のため池が決壊し、広島県福山市で女児が犠牲になる被害があった。
 県によると、県内でも農業用ため池が542か所あり、災害時に備えた対策が課題となっている。これらのため池のうち、決壊した場合、浸水する区域に住宅や公共施設があり、人的被害をもたらす危険がある「防災重点ため池」は363か所にも及ぶ。
 さらに、所有者が不明なものも37か所にのぼるという。江戸時代の築造もあるなど、老朽化が進む一方、高齢化などで日常的な維持管理が難しくなることが懸念されている。
 県は、技術的な支援を行うため専門知識のある「県土地改良事業団体連合会」にセンターの運営を委託。維持管理や点検の方法のほか、豪雨で水位があがった際など緊急時の対応などについて相談にのるほか、研修会も開く。また、管理者が不明なため池も含め、現地をパトロールし、管理状況の確認を行う。
 センターの開所式が12日、徳島市内であり、飯泉知事は「ため池は住民らの憩いの場になる一方、豪雨の際には牙をむくこともあり、日頃の維持管理が大事。戦略的な防災を図ってほしい」とあいさつ。連合会の岡本芳郎会長は「老朽化している、ため池もあり、今までの経験をフル活用して対応したい」と強調していた。
 センターでは、月、木曜の午前9時~正午(休日、祝日、年末年始除く)、専門のスタッフが、ため池の管理についての相談に対応する。相談無料で、県土地改良事業団体連合会(088・626・3919)に事前予約する。今月末までには、予約受付専用電話(088・624・8550)も開設される。
https://www.yomiuri.co.jp/local/tokushima/news/20220418-OYTNT50100/