ため池管理者のみなさまへ

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【R4.10.6 神戸新聞記事】ため池水位の確認、スマホで簡単に

2022年10月06日

 農業用ため池など利水施設の維持管理の効率化に向け、三菱電機は、センサーを水面に浮かべるだけで水位の変化を把握できるサービスを始めた。衛星を使って、現場に足を運ばずともスマートフォンやパソコンなどで池の状況が分かる。工事不要で管理の労力やコストも抑えつつ、豪雨などによる決壊リスクに備えられるとしている。(大盛周平)
 ため池を巡っては、ゲリラ豪雨や地震などで決壊が相次ぎ、国はカメラや水位計などでの遠隔監視を促す。だが、固定するための工事が必要だったり、維持管理する人がいなかったりとさまざまな課題が指摘されている。
 サービスは、水面と皆での管理のしやすさから「みなモニター」と名付けた。
 ブイ(浮標)型のセンサーを開発。衛星利用測位システム(GPS)を支える準天頂衛星「みちびき」などの信号を受信し、浮かぶ水面の高さを約3センチの誤差で解析するほか、水温も測定する。2分~1日間隔で観測したデータを携帯電話の通信回線を使ってサーバーに送信。利用者は随時、雨量などの気象データとともに複数のスマホやタブレット端末で確認できる。
 設置は、下部にロープやおもりをつけて浮かべるだけ。上部の太陽光パネルで充電し、日差しが9日間なくても150回の観測ができる。特別なメンテナンスも不要という。
 同社は、これまでに兵庫など5県のため池6カ所で実証実験に着手。8月からサービスの提供を始めた。2025年度までに全国100市町村での導入を目指す。都道府県最多、約2万2千カ所のため池がある兵庫県の担当者は「水位を的確に知ることは防災からも重要。観測精度や雨風での浮遊などの影響も確かめ、メリットがあれば市町に伝えたい」とする。
 開発を担った同社神戸製作所の担当者は「試用などで手軽に使ってもらい、改善を重ねながらサービスを向上させていきたい」としている。 三菱電機社会システム第2部 TEL03・3218・2633

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■ 当ホームページ 関連ページ
ため池水位観測システム実証実験①
https://www.hyogo-tameike.com/activity/7068/
ため池水位観測システム実証実験②
https://www.hyogo-tameike.com/activity/7057/