ため池管理者のみなさまへ

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梅雨明け

2022年06月28日

 6月28日、近畿地方の梅雨が明けの発表がなされました。平年より遅い梅雨入り、異例の早さでの梅雨明けです。5月以降、少雨傾向が続いているため農業用ダムやため池の貯水率が低下しており渇水が心配されます。
 ただ、今後の大雨のリスクがなくなったわけではなく、梅雨明けしたとしても、前線の南下や台風の接近、大気が不安定になるなど大雨の可能性はあります。心配な日々が続きます。


 史上最速の梅雨明け 降雨量少なく、水不足の恐れ「どうにか雨が降ってほしい」
 近畿地方で28日、統計史上、最も早い梅雨明けが発表された。兵庫県内では梅雨の降水量が姫路市や洲本市で平年の4割にとどまり、日照りが続けば水不足で農業などに深刻な影響が及ぶ。6月ながら既に真夏の暑さになり、熱中症の危険性も高まっている。
 梅雨明けが異例の早さとなった理由について、神戸地方気象台の松岡政幸調査官は「上空を西から東へ吹く偏西風が、例年より北に蛇行しているため」と指摘した。
 蛇行が影響して太平洋高気圧が本州付近に張り出す一方、梅雨前線は高気圧に押し上げられる形で北上し、梅雨明けになったとみられるという。  
 近畿で梅雨入りが発表された6月14日から27日までの降水量は、姫路市33・5ミリ(平年91・3ミリ)▽洲本市42・5ミリ(同113・0ミリ)▽神戸市63・0ミリ(同101・0ミリ)▽豊岡市64・0ミリ(同84・9ミリ)。  
 例年の半分や3分の1ほどしかなく、小雨傾向が続く。今後10日程度は高気圧に覆われて晴れる日が多いといい、同気象台は28日、農作物管理などに注意を呼び掛けた。  
 県によると、姫路、加西市など県内6市町に上水(飲料水)を供給し、工業・農業用水としても使われる生野ダム(朝来市)の貯水率は、27日現在で49・4%。平年の79・5%を大幅に下回る。  
 生野ダムは過去に30%を切って取水制限に踏み切ったことがあり、担当者は「日照り続きで、貯水率回復のめどが立たない」と懸念する。引原ダム(宍粟市)は56・7%(平年75・5%)、青野ダム(三田市)も65・3%(平年86・9%)などに落ち込む。  大きな川がなく、農業用水の多くをため池に頼る淡路島。淡路市入野の農家約40戸でつくる水利組合代表の織田聡さん(69)は「こんなに雨の少ない梅雨は初めて。今は夏に備えて池に水をためる時なのに」と頭を抱える。  
 この時期、12カ所のため池にはたっぷり水が張るはずが、3カ所の池の水は半分にも満たない。「穴を掘って地下水をくみ上げたいが枯れている。この先、どうにか雨が降ってほしい」と訴えた。  
 神戸市消防局によると、28日は午後4時までに20~80代の9人が熱中症の疑いで搬送された。5人が軽症、4人が中等症という。気象庁は、暑さに体が慣れていない梅雨明け直後は熱中症リスクが高まるとして、水分補給など早めの対策を促している。(上田勇紀、森 信弘)

神戸新聞NEXT
https://news.yahoo.co.jp/articles/9014229783d94fd1005c01003c8bd258bc2a8196?fbclid=IwAR3wZ0-cF5_6aHw_YsNpdQgNzQYZx52ky_4qkwqdE6peBSkKzQf1G6zS8IQ