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【”東条川疏水の日”シンポジウム】

2020年11月30日

 鴨川ダムを主水源とする100km以上に及ぶ水路網で、加東市、小野市、三木市にまたがる約3,000haの農地に水を供給し、「山田錦」の主要産地である北播磨を支える重要な農業水利施設”東条川疏水”は、平成18年に疏水百選に選定されました。
疏水百選→コチラ!!(疏水名鑑のホームページへ移動します)


 この水路網を含む地域全体を大きな博物館と捉え、地域全体で東条川疏水を学び、地域の財産として活かし、より良い形で次世代に引き継いでいくことを目的に、東条川疏水ネットワーク博物館として活動を続けています。これまで小学生を対象とした”疏水学習”や学生が地域の方に話を聞き文章化して次世代に引き継ぐ、”聞き書きプロジェクト”、また、水路を使っての”疏水ボート下り”など多様な活動を展開してきました。中でも、”疏水学習”は有識者から高い評価を頂いています。

11月23日に開催されたシンポジウムは、NPO法人「共存の森ネットワーク」理事長 澁澤寿一氏(「日本資本主義の父」と称される澁澤榮一氏の曾孫)が「聞き書きを通じて生き方を考える」と題して、オンライン中継でご講演を頂きました。

澁澤寿一氏は、先人の知恵を高校生につなぐ活動を行っておられ、まさに東条川疏水ネットワーク博物館が実施してきた「聞き書きプロジェクト」の先駆者です。先人が疏水開発に関わったことをどう伝えるか、また、疏水を中心に人と人、人と自然を繋ぎ直すことが大切との話がありました。
 基調講演のあとは、実際に「聞き書きプロジェクト」に参加された、語り手、聞き手の方を交えた対談でお話を伺いました。聞き書きを通じて感じたこと、伝えたかったことなど、貴重なお話が伺うことができ、非常に有意義なシンポジウムでした。

 ※ 国営土地改良事業”東条川二期地区”が令和3年度に着工予定で、老朽化した施設の補修・更新事業が始まります。新しく生まれ変わる東条川疏水を、先人の知恵と恩恵を継承しつつ、次世代に引き継いでいかなければなりません。