地域のため池を探ろう!

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岩見用水

2022年08月14日

疏水の概要
■疏水の所在
 龍野市龍野町〜揖保郡太子町 岩見幹線水路延長=約5km、
 水路 幅員=3.92m〜2.05m
 
■所在地域の概要
 兵庫県の南西部播磨平野を南へ流れる1級河川揖保川の沖積平野に拓けた都市近郊の水田地帯である。古くから稲作農業が発達していた当地域は聖徳太子の法隆寺領となり、今も太子ゆかりの斑鳩寺には宝物と共に水利絵図など、多くの文化財が保存され伝統行事と共に継承されている。
 
■疏水の概要・特徴
 この地方には出雲の神々との関係、渡来人による土地の開発伝承が数多く残っており、往古より開け農業が盛んであったと思われる。稲作には欠くことの出来ない水の確保には血と汗と涙の歴史があり、地域の人々が結集して築き上げ、今日まで守ってきた歴史と伝統をもつ水路である。  
現在の岩見用水は県営かんがい排水事業(昭和23年〜27年揖保用水地区、昭和41年〜43年片吹地区、昭和51年〜56年岩見地区)により改修されたもので410haの農地を潤し、小京都と呼ばれる龍野市の町並みや伝統的地場産業(醤油・素麺)の建築物を水面に映しながら満々と流れ、地域水田農業振興の基幹的な役割を担うほか、地域住民に憩いと潤いを与える水辺空間として親しまれ、ふる里龍野の伝統を育む存在感のある用水路といえる。